ココロの病気のメカニズム 〜うつ病・うつ状態〜

表出症状(外見の観察と判断)

医師による表出症状の把握は、患者が診察室に入室するときから始まっています。以下に述べるような項目が重要となります。

精神症状のチェック項目

1.外観、態度および行動
外観と身だしなみの特徴
面接者に対する態度
行動(精神運動性活動)
2.話し方
3.気分と感情
主観的および客観的な気分
感情の変化と適切さ
不安の有無
自殺傾向の判定
4.思考と言語
言葉数
思考と言語の形式
思考と言語の内容(強迫観念や妄想)
5.知覚
幻覚と錯覚
離人症状
現実感消失
6.認知機能
意識レベル
見当識
集中力
記憶力
知能
7.洞察と判断力

表情

表情、態度、動作などは、自然に振る舞った時の表出と、医師などの問いかけに対する反応として示されます。

表情は根底にある気分によって、躁病や躁状態における爽快感や上機嫌、うつ病やうつ状態における抑うつ、悲哀、苦悶などを呈します。てんかんなどにおいては、不機嫌な表情を呈することがあります。強迫笑い(喜びの情動なしに笑ったり、悲しいのに反して笑いの表情となる)、強迫泣きは、脳器質疾患でみられます。

  1. 表情の動きが乏しい
  2. 無表情や硬い表情
  3. 冷たく空虚な表情
  4. 無意味な笑いやひとり笑い(空笑)
  5. しかめ顔
  6. ひそめ眉
  7. とがり口

態度

態度は、感情の表出が全身を通じて行われるものです。躁状態では落ち着かない態度、うつ状態では制止した緩慢な態度が見られます。
統合失調症では、以下のような態度が特徴的です。
  1. 無関心
  2. わざとらしい
  3. 奇異な
  4. 常同的態度(言葉、運動または姿勢の機械的なくり返し)
神経症、とくにヒステリーでは、以下のような態度がよくみられます。
  1. 誇張的
  2. 演技的
  3. 依存的な態度

言語表出

話し方では、多弁や寡言、迂遠さや冗長さなどがみられることがあります。独語や言語新作(通常の言語にはない新しい語彙をつくり出す)は統合失調症に特徴的です。言語表出では、神経学的な機能として構音障害、舌や口蓋などの障害の評価も必要です。

行動

自発性(発動性)減退は、意欲の障害に伴ってみられます。また行動全体が緩慢になった状態を、精神運動制止または抑制とよび、うつ病に特徴的です。この状態がさらに悪化し、周囲にまったく反応しない状態を昏迷とよびます。逆に、多弁、多動など激しい不穏を呈する状態を、精神運動興奮とよびます。
病院東京クリニックうつ病
東京クリニック東京クリニック