難治うつ病とは 治療に抵抗性のうつ病という意味です。少なくとも2種類の抗うつ薬を十分量、十分な期間用いても反応がみられない例となります。その頻度はうつ病全体の20‐30%を占めるといわれています。
診断の確定 まず、うつ病の診断そのものが正しいかどうかの再確認が必要です。気分変調症や適応障害、人格障害など他の精神障害に基づく抑うつ状態との鑑別が必要となってきます。
心理・社会的要因の再評価 見逃されている心因や状況因がないかどうか、すなわち難治化の要因としての慢性ストレスの関与について考える必要があるでしょう。家庭や職場などに回復を妨げている状況因子が認められる場合は、それらの因子除去や環境調整が必要となってきます。
| 薬物療法 現在の薬物治療を吟味して不適切な薬物選択、不十分な投与量と投与期間などによる、いわゆる偽性難治うつ病が生じていないか確認が必要です。そして薬物療法にさまざまな工夫が必要です。
1副作用に耐えられる範囲で増量し4週間は維持して効果を確認しましょう。
2抗うつ薬の種類について化学構造やモノアミン再取り込み阻害能のプロフィールの差異に着目し少なくとも2種類の抗うつ薬は試みてみましょう。
3さらに再取り込み阻害能の力価も重要でありノルアドレナリン再取り込み阻害能の最も強力なアモキサンを一度は試みてみましょう。
4炭酸リチウムの追加が良いこともあります。甲状腺機能に問題がなければ試みましょう。 処方例 リーマス(200mg) 2-4錠 分2-4
5ドーパミン受容体アゴニストの追加。 処方例 1)パーロデル(2.5mg) 3-9錠 分3 毎食後 初期の消化器症状に気をつけることが必要です。 2)リタリン(10mg) 1-2錠 朝食後 倦怠感を訴える場合に効果を示します。
6甲状腺ホルモン(T4)の追加。甲状腺機能が低下傾向の際試みることが可能です。 処方例 1)チラーヂンS(50μg) 1-4錠 朝食後-分2 2)チラーヂン 50-200mg 分3 毎食後
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